こんにちは。
先週、適当に「アメブロなう」に投稿して「フラメンコの妖怪を見た」と書いた「アントニオ・カナーレス」氏が、
「現在生きている、世界のフラメンコのバイラオール(踊り子)の中で一、二」と言われ、日本のレッスンスクールの中で踊るなどありえないどころか、スペインでもなかなか見ることのできない奇跡。と、今さら知らされました。
そういうわけで改めてここに記録。妖怪ではなく「神様」だそうです。
「皆さんにその価値がわかったでしょうか…」とため息まじりの師匠・鈴木敬子先生。3歳からバレエ→18歳からスペイン修行、本場仕込みのこの方も常人離れしていますが、
アントニオ・カナーレスの踊りは「妖気」「天賦」といったワードを連想させる、文字どおり神がかったものでした。そのくらいは素人盆踊りの私にでもわかった。
1秒間に10回も床を鳴らすようなサパテアード(足技)、ひと睨みで会場を吸い上げるような眼力、天空一体化した踊りに、身の毛もよだつ思い。
「目を見ただけで、ヘンになっちゃいそう」と感想を漏らした御婦人がいましたが、それ、それ。
人の感情を含め、空気を自由自在に操れるようになると、踊りは踊りを超えて魔術になるんだなーと。
この世にはセックスなんか比べ物にならない深い深いエクスタシーがあり、こうした術の使い手だけが知っているのだなーと、フラメンコの暗い穴の淵を、のぞき見することをやめられぬ。
それが私がフラメンコを続ける(やっと4年)理由です。
何年やったら、ああなれるのかしら。「一つ事」を続ける凄さ。同じことを何十年も深掘りしても、神はなかなかギフトをくれないこともあります。
賞賛とか承認とか、心に邪念がないから、ああなれるんですね。きびしいなあ。
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おごるかも
編集・ライター・書店員
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×セクシーフラメンコ妖怪 ○神様
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